1 真相はこれだ!―「昭和」8大事件を撃つ 祝 康成 新潮社 文庫 ★★
2 連立政権―日本の政治1993〜 草野 厚 文藝春秋 新書 ★★
3 日本国の研究 猪瀬 直樹 文藝春秋 文庫 ★★★
4 人間はどうやって死んでいくのか―組み込まれた「死のプログラム」の謎 米山 公啓 青春出版社 文庫 ★★★




 1はそれなりに面白かったんですが、記事の中心が記者や関係者の証言によるもので、それが安易に引用されているように見受けられてしまい、ネタとしては面白いけれども真偽は別という週刊誌レベルという印象を受けました。実際に週刊誌連載されたものということなので、仕方ないのでしょうが…。


 2は細川政権〜小渕政権までが範囲で、特に自社さ政権に多くを割いています。第一部の「権力をめぐるゲーム」は面白かったのですが、以降はやや眠たかったです。オレは政治学や政策への興味より、政治家の相関関係とかを野次馬的に見るのが好きなんですね。

 ただ、平易に連立政権の傾向や特色やメリットが解説されており、その部分は読んでおいて損はありませんでした。


 3は若干読みづらい部分もありましたが、非常に面白かったです。出来ることなら郵政民営化や道路公団民営化の前に読んでおくべきでしたが、今でも十分に読む価値はありますね。猪瀬氏が何故あそこまで道路公団民営化にこだわったのか、その原点がまさにここにあります。

 日本国の研究という非常に大げさなタイトルでありますが、そのタイトルに恥じない本だと思います。


 実は昨年夏に祖母が亡くなった際、オレは、とりあえず生きていないことはわかるけれども、ではどうして死に至ったのか、そこがわからずにいました。そんな事もあって4を読みました。

 前半は死に至る病気などの解説。後半は生死そのものについての筆者の論。文庫一冊に色々詰め込まれています。

 直接生死に関わる部分ではありませんが、「細菌を逃れてアレルギーに苦しむ」と題された項で、「抗生物質の普及と異常なまでの清潔主義がアレルギーを起こすようになった」とし、また風邪などで投与される抗生物質について「本来風邪はウィルスの病気であり細菌感染ではないわけで、熱がでるとすぐに抗生物質の点滴投与をうつのは無駄が多く、結果的に耐性菌を作ってしまいアレルギー体質になりやすい」という部分はなかなか勉強になりました。

« »