まずはジャパンカップダートです。
・ジャパンカップダート 競走成績
前日予想を載せていませんでしたが、JCでは鬼神のごとき働きを見せるデットーリ騎手を鞍上にむかえたサカラートを中心にみました。断然人気が予想されたカネヒキリは前走で脆いところを出してしまい、人気ほどの信頼度は無いとみて敢えて軽視していました。
レースはアジュディミツオーが果敢に先頭を狙うも、外枠のロスがモロにでて結局ユートピアが引っ張る形となりました。最初の3Fはなかなか激しい流れで、先行勢には楽な展開にはなりませんでしたね。
直線に入るとシーキングザダイヤが抜け出しをはかるも、内から鋭くスターキングマンが伸びてきました。カネヒキリも意地で外から追いつき、3頭並んでの叩き合いがしばらく続いて非常に見応えがありました。スターキングマンが少し遅れて、カネヒキリが再び差し返した、そんな瞬間がゴール。結局、カネヒキリがレコードのおまけ付きでハナ差だけ競り勝ちました。
スターキングマンの大健闘(大復活?)だけが意外でしたが、後はほぼ実力を出し切ったような、そんな結果となりました。
アドマイヤドンが去ったということもあり、これでカネヒキリはダート王者になるべくしてなったという感じですね。一気に世代交代が進んだといったところでしょう。来年は是非海外に挑戦してほしいものです。
( ´ Д `)
続いて、ジャパンカップ。
・ジャパンカップ 競走成績
うーん、これぞGIという、非常に見応えのある濃いレースでした。あのホーリックス・オグリの世界レコード2:22.2を更新したという素晴らしさは勿論ですが、何より強い馬が強い競馬をした迫力というものが、見ていて強く感じられました。近年は予定調和的に日本馬が勝つパターンが多かったですが、久々にこれがジャパンカップ!という興奮を味わうことが出来ました。
タップダンスシチー、ストーミーカフェ、ビッグゴールドといった逃げ馬たち、掛かりやすいコスモバルク、そして外国馬でもキングスドラマというのが先行馬ということで、戦前からハイペースで力勝負になるのではという予想が大方のものでしたが、まさに底力が要求されるハイレベルな一戦となりました。
タップの逃げは非常に主張の強いもので、玉砕覚悟の潔さがありました。1000m通過58.3というタイムもそうですが、何よりこういった大一番で一発やってやろうという佐藤哲三騎手の心意気がひしひしと伝わってくる、そんな逃げでしたね。4角でのスパートもそうですが、とても8歳馬のやることではありませんでした。
直線残り200m、既に一杯となっていたタップをまずウィジャボードが交わし、アルカセットが続きました。負けじと外からロブロイも日本の意地をみせて追い上げてきます。この3頭の争いになるかなと思ったところに、ウィジャとアルカの間の狭いところをハーツクライが猛追してきまして、若干内にヨレてしまいました。これでウィジャが後退してしまいまして、このシーンはレース後審議にもなりました(降着などは無し)。
一足先に抜け出したアルカセットを、追い上げてきたハーツが交わすかどうかのところがゴール。審議ということもあり確定まで時間がかかりましたが、アルカセットがハナ差残っており、この世界レコードのレースを制しました。
アルカセットという馬についてよく知らないのですが、何よりデットーリ騎手の凄さが最後の最後のところで見られた気がします。さすが世界のトップジョッキーであり、JCの申し子であります。正直、こんな騎手は日本にはいません。
1〜5着馬の騎手をみると、武豊以外は皆外人ジョッキーです。これが、今の日本と世界の騎手の差を如実に表していると思います。地の利があってこれなんですから、言い訳出来ないでしょう。毎年思うことですが、残念でなりません。
ロブロイはやっぱり、馬券には絡むけど突き抜けた強さを見せる事が無い馬なんですねぇ。手薄な日本勢の中でよく頑張っていると思いますが、どこまでも地味な印象から抜け出せないですね。
( ´ Д `)
JCD、JCともに素晴らしいレースでした。しかし、暮れの有馬記念ではあの馬の一強ムードに支配されてしまうのかと思うと、今から盛り下がってしまいます…。
JCD・JC 回顧