東池袋住人なら読んでおくべきだろうとか思いまして読んでみました。週末になると、確かにカートをごろごろさせる腐女子が沢山いるわけで、こいつらって何なんだろう的な興味もありまして。
 ただ、オレが期待していた内容ではなかったです。もう少し現地での取材を濃くして個別の実態というのを深く掘り下げているようなのを期待していたのですが、本書は新書らしく社会的な取り扱いがメインとなっています。
 腐女子そのものではなく、その前後や周辺の関係性を「世代」「格差」「物語」「女性性」「ライフスタイル」といった要素から取り扱っていているのですが、正直どれももう一歩の踏み込みが足りない感じです。
 文章のスタイルも他の書籍からの引用が多く、それをうまく組み合わせて作者の主張を代弁するようになっているのですが、もう少し引用を少なくするなりして作者の主張をシンプルにしたほうが良かったのではと思います。

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