遂にというかとうとうというか、ウチのPS2本体(SCPH-15000)がゲームを起動してくれなくなりました。具体的には、DVD-ROMメディアのゲーム全部が全滅で全く読み込んでくれなく。2週間くらいまえから一発では起動しなくなってきていて、何とか騙し騙し何回かリトライすることで起動させてたんですが、昨日の夜の時点で十数回のリトライが必要になり、そして今日は20回くらいリトライしても起動しなくなりました。
 乾式/湿式を問わずレンズクリーニングをしても効果無し。まぁ今更書くことでも無いですが、レンズクリーニングは健康な状態の時に定期的に行うものですからね。
 PS2が起動しない、しかしゲームはやりたいわけで、通常考える対応策としては、
・PS2本体を修理に出す。
・新しくPS2本体を購入する。
というのが挙げられますが、修理するにしても1万円前後の修理費が取られる上に、既にポンコツな型番ですからまたいつ故障するともわかりませんし、かといって新たに購入するとしても、次世代機の登場タイミングによっては割高になってしまうというかこの前買ったばっかなのにといったさもしい根性が出てしまいます。
 そこで、今回はピックアップの精度・性能が劣化してるのが原因だとハッキリわかっているわけですから、分解してレンズを直接クリーニングしピックアップの出力レベルを上げてやれば直るのではないかと考えました。放っておいても直るわけではないですから、このPS2は捨てる覚悟で分解してみて上手くいったらラッキーという気持ちになってしまうと、分解するという行為が持つリスクも怖くなくなりますね(笑)
 あとまぁ初代PS(SCPH-5500)のときも同じようにピックアップの不調で起動しなくなったことがあり、その時も分解してメンテしてやったら正常に読み込んでくれたという経験も多少は後押ししていたりします。
 さて、分解です。本体底辺部(横置きにしたときに下にくる部分)にあるネジ(隠されてます)を全て外し、パカっと開けます。開けると銀色の板(=シールド)が一面に表れますので、それを外します。
1.jpg
 上記写真において基盤上部にある、ドライブとのケーブルを外します。そして、本体ケースの残りの部分をパカっと外します。
2.jpg
 左側が電源部、右側がドライブユニットですね。メインの基盤はこれらの下に位置しているものと思われます。
 PS2本体を分解するのは今回が初めてなんですが、開けてみて意外にキレイなのに少し驚きました。使用年数からすれば、内部がもう少しホコリとかで汚れているかなぁと思っていたんですが、非常にキレイでした。
 さて、ドライブユニットを本体から外し、ピックアップ周辺に注目してみます。
3.jpg
 上記写真のAの部分が、レンズそのものですね。まず、ここをアルコールで湿らせた綿棒で拭きます。キュッキュッと。そして、乾いた綿棒で再度拭きます。ちなみにアルコールは湿式レンズクリーナーに付いてきたものを使用しました。
 レンズのクリーニングが終了したら、今度はBの部分です。ピックアップが可動する際にこのBの部分の滑らかさが重要になってくるみたいです。最初から塗られていたと思われるグリスが殆ど重要な部分に残っていなかったので、一旦キレイにしてから新たにグリスを塗ってみました。自転車のメンテ用に使っているCRCスプレーグリスを綿棒に付ける形で。
 さて残るは、ピックアップの出力レベルの調整です。ドライブユニットを裏返します。
4.jpg
 上記写真のCの部分が、DVD用のピックアップ調整ツマミです。ここをほんの少し回す事によって、出力レベルを上げられるわけです。ただあんまり大きく動かすと逆にピックアップが壊れてしまうらしいので、とりあえず0.5mmくらい回してみました。
 以上でメンテは終了です。バラした工程を思い出して、順次組み立てていきます。まぁそう複雑なものではありませんので、非常に容易に元に戻すことが出来ました。
 さて、DVD-ROMは読み込んでくれるのでしょうか…期待と不安が入り交じる中、PS2の電源を入れて「GT4」のディスクをセットします。果たして…ウホッ、一発で起動に成功!!! やりました、メンテ成功です。何度もリセットを押して起動することを確かめ、その度にニヤつくオレ。「ベースボールライブ」でも勿論起動成功。一発起動の快適性(というかコレが普通なんですが)はやはり最高ですな。
 というわけで、無事に起動可能な状態に戻すことが出来て、何よりです。まぁピックアップがヘタっているのも事実なんで、永続的に今の状態が続くことは期待できませんが、捨てる気でいた事を考えると、当面凌げる事は非常に有り難いことです。
 作業自体は初代PSの時とほぼ同様でしたので、特に難しい部分はありませんでした。
 なお、分解メンテにあたっては以下のサイトを参考にしました。
– SONY Play Station2 SCPH-10000修復 –

« »